公開研究会「人間と人間ならざるもののあいだ:ドミニク?レステルをめぐって」
INFORMATION
「人間」と「人間ならざるもの」の問いは、近年、「ポストヒューマン」という名とともに、人文学研究のなかでも重視されている。それは哲学においても同様である。そのなかでフランスを中心に世界的に活躍している哲学者ドミニク?レステル氏の仕事は異彩を放っている。ブリュノ?ラトゥールの薫陶を受け、動物行動学から認知科学や人工知能研究にいたるまで幅広い知見をもち、動物、植物、菌類、ウイルスのみならず、AI、ロボット、サイボーグ、デジタルアバター、人形、ぬいぐるみ等々のさまざまな「人間ならざるもの」を射程に入れた「哲学的動物行動学」を提唱する。本国フランスのほか、アメリカや日本等でも幾度も招聘されている注目の哲学者である。今回の公開研究会は、レステル氏の思想の広がりを理解することを目的に行われる。二部に分かれ、第一部ではレステル氏のこれまでの仕事をめぐり日本の数名の若手研究者の発表を受けレステル氏と議論するセミナーを行なう。第二部では「人間と人間ならざるものをめぐる哲学的動物行動学の射程」をめぐるレステル氏の講演の後、質疑応答を行なう。
講師
フランス高等師範学校哲学科准教授、東京大学東京カレッジ招聘教員
Dominque Lestel(ドミニク?レステル) 氏
主著にLes origines animales de la culture(Flammarion, 2001), L’animal singulier(Le Seuil, 2004), Machines Insurrectionnelles. Vers une théorie postbiologique du vivant(Fayard, 2021),『肉食の哲学』(左右社、2020年)、『あなたと動物と機械と——新たな共同体のために』(ナカニシヤ出版、2022年)ほか多数。
司会進行
本学文学部文学科文芸?思想専修教授
渡名喜 庸哲
東京都立大学人文社会学部教授
西山 雄二 氏
詳細情報
名称
内容
15:00~15:10 趣旨説明:渡名喜庸哲
15:10~17:00 ドミニク?レステル氏の著作をめぐるセミナー(レステル氏の思想をめぐり、日本の若手研究者による報告?質疑)
17:00?17:15 休憩
17:15?19:00 ドミニク?レステル氏による講演「人間と人間ならざるものをめぐる哲学的動物行動学の射程」およびディスカッション